忖度

コトバンク(大辞林 第三版)によると、忖度(そんたく)とは、「他人の気持ちをおしはかること。推察」とされている。
上司が直接的には言わないが、状況から判断してこうして欲しいのだろうなと、本音を推し量って行動することは、日本のあたりまえの風習であり、ある意味の美徳とされてきた行動だと思う。

ところがその常識は日本ガラパゴスの常識であり、外国の人に理解して頂くのは困難なようだ。
記者会見で忖度を次のように説明されているようだ。
When he said he was doing “sontaku”, that something done by people around him, and not by Abe. “Sontaku” is not a word that you use by yourself. When you say “sontaku,” Abe is probably, people around, or you know, people who are underlings of Abe.
「忖度」という言葉で表現しようとしたのは、安倍首相によってではなく、安倍首相の周りにいる人々が、何らかの手を加えたということです。「忖度」というのは自分自身で何かするという時に使われる言葉ではなく、安倍首相の周囲の人間、もしくは子分の人間が何かしたという意味になります。

Just to add as an interpreter’s note, the word “sontaku” is leading to some confusion in the English translation. There are several different ways to say this; whether it’s “conjecture” or “surmise,” “reading between the lines,” “reading what someone is implying.” So there is not one direct word in English which is what lead to this, just to add some information.
通訳からの情報として付け加えますが、「忖度」という言葉が英語通訳で少々混乱を招いているようです。何通りかの言い方がありますが、「conjecture(推測)」「surmise(推測する)」「reading between the lines(行間を読む)」「reading what someone is implying(誰かが暗示していることを汲み取る)」などがそれに当たります。英語で「忖度」を直接言い換える言葉はありません。念のため申し上げました。

Aの本音を忖度してBがCに違法な事を指示した場合、もちろん罪に問われるのはAではなくBだが、それをトカゲのしっぽ切とも言う。
今までの日本文化では当然の行為だが、自分の身を守るためにも、忖度して違法な事をやらないように、日本の文化や風習を変えていかなければならない。

ところで、今回の森友学園や加計学園の問題では、何が違法なのか今ひとつ分からない。
獣医学部の新設が数十年ぶりで、他にも申請した所があったが認められなかった、というが、巷の情勢変化を判断して数十年ぶりに対応を変えるのは当然の事であり、他の申請は要件を満たしていなかったから却下されたと聞く。
野党は忖度を追求して貴重な国会審議時間を浪費するのではなく、何が違法だったのかをもっと明確にする必要があるのではないだろうか。

インフルエンザ

情けないことにインフルエンザに罹患してしまいました。
のどが痛くなり微熱もあったので早く休み、次の日にある人と電話していていたら、「それはインフルエンザの検査をした方がよい」と言われて病院に行ったところ、見事にA型と診断され、別室に連れて行かれました。
それからは、39度の熱、頭痛、鼻水、下痢、倦怠感とあらゆる症状が襲います。
病院では「インフルエンザに効く薬はない」と言われ、症状が悪化することの無いよう薬を吸入しただけで、治療薬は渡されません。
家庭の中でも個室に閉じこもり、ひたすら自力で回復するのを待つだけです。
発熱から4日目で、ようやく平熱に戻り、それから2日も自宅待機、今日ようやく禁足が解けます。
どこで拾ってきたかわかりませんが、皆さんもどうぞうがいと手洗いとマスクで予防ください。

さて、今回重大なミスがあります。
①何十年と予防注射をしてきたのですが、しても効果がないといったネットでの書き込みを見て、今期はしませんでした。
リスクはいつ発生するかわかりません。ウイルスは虎視眈々と隙間を狙ってくるのです。

②自分からは医者での検査を受けようとしていなかった。
のどの痛みから来た微熱だと思っていましたから、医者に行くつもりはありませんでした。行っても「インフルの検査をしてください。」と申告したから検査しましたが、言わなかったらその日は見過ごしていたかもしれません。
人に会うスケジュールが立て込んでいましたので、多くの人にウイルスをばらまいていたことでしょう。

インフルエンザ菌は何を目的に頑張るのでしょうか。
それは、人間も含めたどの生物の目的と同じく、「自己組織の増殖」でしょう。
よく、「風邪は他人に移せば治る」などと、酷いことが信じられていますが、ウイルスの目的は大いに達せられるわけです。
ウイルスは、空気中を含めてどこにでもいます。ぜひ、しっかりと対策して防いでいきましょう。

最後に蛇足ですが、企業活動にたとえてみます。
①予防注射  組織内への警告を発し、予防体制を作る。
②マスク装着 外部からの侵入をシャットアウトする
③うがいと手洗い それでも侵入してきたモノを排除する
④隔離     他組織への影響を排除する
⑤安静     自己治癒能力の向上により影響を抑え込む

ご迷惑をおかけした皆様にこの場を借りてお詫び申し上げます。

蔓延る(はびこる)

明けましておめでとうございます。
富山ではなんと雪のない正月を迎えています。
昨年もそうだったので、温暖化が加速しているという事なのでしょうか。
過ごしやすいのはうれしいのですが、雑草が繁茂して、その勢いに驚かされます。
芝生の横の空き地のグランドカバーとしてクローバーの種をまいたのですが、芝生の場所が日当たりが良いせいか、どんどん侵食してきます。
クローバーを抜いて、しばらくすると別の雑草がはびこって来ます。
絶対的な解決策としては、空き地をコンクリートで覆うしかないのですが、それでは芝生も楽しめません。

これって人間社会と同じですね。
順法と違法は紙一重だけれど、違法の方が儲けが大きい。
例えば、アメリカが禁酒法の時に、メキシコで酒を売るより、アメリカで売った方がはるかに利益率が高いので、アメリカにマフィアがはびこる。
目立つマフィアを逮捕すると、その地盤を狙っていた別のマフィアが台頭してくる。
全ての飲料を販売禁止にすれば酒の違法販売もすぐ見つかるので根絶できるかもしれないけれど、通常の人間生活にも大きな支障となってしまう。
結局は、少々の悪を許容した状態でバランスをとらざるを得ない。

しかし、芝生は人間に守られて育っているため、伸びるのも遅いし、雑草を抜いたり、肥料をやったり、適度に芝刈りをしてやらなければなりません。
その点、雑草は競争で生き残っているため、伸びる速度は速いし、肥料も必要ないし、抜いても抜いても繁茂してきます。
芝生を守るためにクローバーを抜き続けなければいけないっていうのは、人間のわがままからなのでしょうね。

異文化・異制度対応と「おもてなし」

三菱重工は大型客船事業の赤字によって1800億円もの巨額特損を計上しました。
三度の火災が発生、設計変更などなどの理由は多々あるようだが、日経オンラインでは数千人もの外国人対応の失敗を指摘しています。

「夏に半袖半ズボンで働く、禁煙の場所でタバコを吸う、散らかしたゴミを片付けないなどがいたるところで目に付いた。しかし、喫煙所のルールが徹底されたのは今年初めのボヤ騒ぎの後。休憩やゴミの扱いに至っては、引き渡しまで直らなかった。」とあります。
かつてメーカーの人と話した時に、機器の据え付けを指導にカナダに行ったときに、時間があったので片付けや掃除をしたら大きな問題になった。掃除をする立場の人の職を奪うというのです。
日本人は皆で協力して仕事をこなすが、外国では分担して作業を行い、他人の仕事には口も手も出さない。といった文化や制度の違いを理解したうえで外国人対応をする必要があります。

日経オンラインでは次の意見も出ています。日本人の対応も変えていかなければいけない、という事なのでしょう。
・ポルトガル人技能者;日本人は意思決定に時間がかかりすぎだ」と憤る。現場で判断を仰いでも、すぐに答えが返ってこないため、作業を進められないことが何度もあった。
・クロアチア人技能者;日本人は英語を話す人が少ないから、通訳を介さないといけない。手間がかかってしょうがない
・インドネシア技能実習生;遅刻に厳しく、残業も多いのでとても疲れる

日本では、外国人は日本のおもてなしにあこがれており、日本に来たら日本の文化・制度に従って楽しんでほしい、と思っています。
しかし、デービド・アトキンソンの「新・観光立国論」によると、東京五輪招致の滝川クリステルの「お・も・て・な・し」にとても違和感を感じた、と書いてあります。
彼女は「お・も・て・な・し」と一文字ずつ区切って強調したうえで合掌しましたが、あのような話し方は欧米人にとって見下した態度と取られる、というのです。
また、日本のおもてなしは、平均的日本人に対しての対応であって、多様性に富んだ文化やリクエストに対して、対応されていないと指摘しています。
例えば、世界で高級ホテルと言えば、1泊400万円~900万円と言う価格帯の所を言う。と書いてありますが、とすれば舛添さんの泊まったホテルの価格など、大したことはありませんね。(私にとっては超々高級レベルではありますが)

今後日本は人口減少に伴って外国人技能者を多く使っていかなかければならないとすれば、日本ガラパゴスの文化や制度を押し付けるのではなく、異文化や異制度に対応した多様性に富んだ取り組みが欠かせないのでしょう。

経営はロマンだ。

「理念と戦略の経営学」水谷内徹也、内田康郎著を読む。
理念と戦略の経営学

経営理念が戦略を生み、バリューを創造する。
その実例として、Jhonson & Jhonson の「我が信条」、客単価より来店客数を重視する焼き鳥の名門秋吉、市場ニーズから液晶を開発したシャープ、整備工場による販売でトップシェアを続けるスズキ自動車などを紹介している。
また価値創造のためには価格や技術が良いだけでは市場が確保できず、国際標準化していく事で信用力と永続性を得る実例として、デンソーのQRコード、日立のRFID戦略を紹介している。
しかし、その根底として求められるのは経営者の高い倫理性であり、コンプライアンス経営についても述べられ、企業活動の成果を①経済的業績、②環境的業績、③社会的業績から評価すべきとの知見は、ぜひガバナンスコードにも採用して頂きたい。
ヤマト運輸小倉元会長のビジネス・マインドも紹介されているが、「経営はロマンである。だから経営は楽しい。目標を決めて方法を考え、実行する。この間の緊張感は堪らない。」と語り、経営者が備えるべき要件として、①論理的思考、②時代の風を読む、③戦略的思考、④攻めの経営、⑤自立の精神、⑥政治家に頼らない自助努力あるのみ、⑦マスコミとの良い関係、⑧明るい性格、⑨身銭を切る、⑩高い倫理観を挙げている。
利益でなく、ロマンを追求した経営が求められる。

プロフィール

新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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