スマートメーターの国際標準規格採用で日本は大丈夫か

7月12日の日経新聞で東電がスマートメーター(次世代電力計)の仕様を国際標準規格に見直す、とある。
一台あたりの単価は3万円程度から1万円前後となり、全体の導入コストも3000億円程度と従来の1/2~1/3になると言う。
安くなれば良いのではないか、とは思うが、副作用はないのだろうか。

スマートメーターとは、通信機能を持たせた電力計のこと。
今までは、月に一度検針人が各家庭を訪問し、メーターを読み取り、電力会社に持ち帰って集計していた。
それが、例えば1時間に一度、データを自動的に集めることが出来るため、次の効果が期待される。
・検針作業が合理化される。
・電力会社は、電力使用状況をリアルタイムで把握出来るため、発電所の運用効率化が期待できる。
・電力需要が増える時間帯に料金を高くするような料金メニューを開発しやすくなる。
・電力使用状況をお知らせする事で、節電を促す事が出来る。
・家電製品とつないで自動制御し、電気料金を抑える事が出来る。
・電力会社の発電設備を少なくする事が出来る。
と、良い事づくめのような感がある。

しかし、強力に推進しているのがIBMやGOOGLEなどのソフト産業だと聞くと、彼等の本音はどこにあるのかが気になる。
GOOGLEは地図情報や図書情報など全ての社会データを把握しようとしている。FACEBOOKは全ての個人情報を蓄積しつつある。
電力使用に関する情報は、経済状況を把握するための重要情報であり、企業にとっては企業機密、国家にとっては国家機密である。
また、メーターを国際規格とすると、安くなるかも知れないが、作るのは中国か台湾となり、日本の雇用が失われてしまう。
情報と雇用を守るためには、ガラパゴス化した規格をわざわざ作るのも必要な戦略ではないだろうか。
もっとも価格は世界価格レベルに抑える必要があるが。
最近の政策は、価格と言う一面だけを見て議論されており、日本が将来ガタガタになる危険性があるような気がする。

電気自動車の規格も日本が先行してチャデモ規格を推進していたが、危機感を持った欧米や中国の反撃にあってなかなか統一できないようだ。
中国や韓国は国際規格を自らに有利なように持って行くために、規格を制定する委員会に委員の派遣を行い、積極的な発言を行っている。
日本も日本が有利になるように進めて行かなければ、彼らに飲み込まれ、彼等の製品を買わせられ、情報も吸い取られて丸裸の状況になってしまう。
この国の現状は果たしてゴーイングコンサーンと言えるのだろうか。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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