オリンパスの内視鏡

オリンパス社についてではなく、個人的な大腸内視鏡検査の記録ですので、悪しからず。

人間ドッグで大腸の検査を行った所、8mmのポリーブが見つかったので、改めて入院し切除することになった。
先ず、準備が大変だ。
1週間前から腸にくっつく可能性のある食事は避ける。
例えば、キノコ、海藻、ごぼう、ふき、白菜、ミカンの房、コンニャク、ゴマ、トマトの種…
そして出血を避けるため、鎮痛剤、湿布、風邪薬の服用も避ける。
さらに前日は「サンケンクリン食」というレトルトとインスタントの病院食を食べる。
朝は五分がゆとみそ汁、昼は鮭がゆとみそ汁、夜はポタージュのみ。
間食に紅茶、飴湯、クッキー
お腹が空いて堪らないかなー、と心配していたが、意外と美味しく量も多い。

さて、入院当日。
8時半に病院に入り手続きするが、入院承諾書の連帯保証人を家内としていた所、同居しているものは駄目だと言う。
しょうがないのでデポジットとして3万円を預託する。
アメリカでは医療保険の証書を見せないと治療してくれないと聞いていたが、日本でも同じ状況になってきたのですね。
内科病棟に案内され、名前とバーコードの入ったリングを手首に付けられ、身長と体重を計られる。
1.8リットルのペットボトルを渡され、1時間で全部飲んで、トイレに行くたびに流さずに看護婦に見せろと言われる。
見せるのは恥ずかしいが、見る看護婦も嫌だろうな。
トイレに7~8回行くと最後は水のようになり合格、この関門に通らなければ浣腸が待っているそうな。
いよいよ午後に検査・手術となる。

まずは12時から電解液の点滴を受ける。
点滴を付けながら、トイレに行ったりウトウトしていたりしていると、14時半ごろに呼ばれた。
車いすに乗り、点滴を付けたまま、看護婦さんに押してもらって検査室に向かう。
手術着に着替え、手術台に乗る。まな板の鯉ってやつですな。
ゼリーを塗られ、いよいよ内視鏡が入ってくる。
膀胱を過ぎて、最初の関門であるS字結腸。
箱根のターンパイクのようにうねっている所を内視鏡が進む。
痛いとまではいかないが、お腹の中で何かが動いているのは気持ち悪い。
女性が身ごもった時に赤ちゃんがお腹の中で動くのはうれしい気持ちだろうが、内視鏡の動きはとても耐えられる感覚ではない。
大腸の長さは1.5mあるそうだから、その長さの物体が入っていくわけだ。

S字結腸を過ぎると、だいぶ楽になり、テレビ画面を見ながら先生の説明を聞く余裕が出てきた。
大腸は逆止弁となるヒダヒダがたくさんついた綺麗なピンク色の管である。
ブラウン管を見ると、OLYMPASと書いてある。
そうか、これがソニーやテルモが欲しがったオリンパスの内視鏡か。
先生に聞くと、オリンパスのシェアーが圧倒的で、最近フジが出てきたそうだ。
小腸との境目まで行って戻りながら詳細な検査が始まる。
小さなポリーブが見つかった。
青色の検査液を掛け見やすくして、ピンセットのようなものを内視鏡から出して表面をほんの少し取る。
後日検査して、良性か悪性かを判断するそうだ。

さらにいよいよ目的である、S字結腸の入口にある8mmのポリーブに戻る。
内視鏡を安定させるため、余計目に抜いてから入れなおしてたるみを持たせる。
空気を入れて大腸をふくらませ、青色の検査液をかけ、切りやすいように液を注入して浮かせる。
内視鏡からハサミを出し、ポリーブを挟む。
切りますよ、という声とともに、バシッと切られる。
痛みもなければ出血もない。
切った跡はブヨブヨになっている。
そこに内視鏡からクリップを二つ出して切り跡をつまむ。
6mmくらいの大きさだそうだが、クリップはぶら下がったままで、大腸の皮膚が元に戻ったらカサブタのように剥がれて排出されるそうだ。

内視鏡が抜かれ、無事に検査&手術が終了した。
しかし、内視鏡と言う機械は、うねうねと曲がった大腸を傷つけずに曲がり、ライトで照らしながら鮮明な映像を映し出し、空気や検査液を送り、ハサミやピンセットもセットして手術する大変な優れものだ。
将来的に検査はカメラカプセルを飲んでそれが食道や胃、小腸、大腸を通る時に映像を映すようになると言われているが、手術はカプセルでは出来ないだろうから、内視鏡は将来にわたって必要な機械だろう。
先生も、オリンパスが存続して本当によかった、と言っておられた。
先生は、1日に7人もの患者を検査・手術されると言う。
先生と内視鏡に感謝したい。

さて、部屋に戻って止血材も入った点滴を打ち、特に問題がないので、5分がゆを頂く。
部屋は一人部屋が取れなかったので、4人部屋である。
9時過ぎに点滴が終わって針が抜かれ、消灯を迎える。
同室の斜め向かいのじいちゃんが看護婦を呼ぶ。
背中が痛いので向きを変えてくれとのリクエストだ。
看護婦が帰って5分もたたないうちに、逆にしてくれと言う。
その繰り返しが延々と… (看護婦も無視すればよいのにと思うが素晴らしく優しい)
しかしついに看護婦が来なくなって、じいちゃんはどうするかと思えば、「助けてー」と叫びだす。
しょうがないので、看護婦は痛み止めの注射を打つと、睡眠剤も入っているのかしばらくするといびきが聞こえてきた。

次は隣のじいちゃんが大変な状況に。
痰が詰まり、呼吸不全になったのか、ピッピッピッと鳴る機械の音が途切れがちになり、移動ベッドに移して運び出される。
大丈夫かなー。
しばらくすると戻ってきたので、安心ししばしまどろむ。

朝4時過ぎに、向かいのじいちゃんが看護婦を呼ぶ。
おしっこに行きたいと言う。
看護婦は動かせないので、おしめにして良いと言って戻る。
しばらくするとまた呼んで、同じ事を言って同じ会話が繰り返される。
それが数回繰り返しているうちに、朝になる。

看護婦さんの夜勤は大変だ。
どんな事を言われようと笑顔を忘れずに対応しておられる姿に、感動した。
ほとんど眠れなかったけれど、貴重な体験をする事が出来ました。
お医者さんと看護婦さんとオリンパス社に感謝し無事退院する事が出来ました。
このブログを読んで頂いた方には、個人的な気持ちの良くない話で失礼しました。

プロフィール

新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

FC2カウンター
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
プロフィール

新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード