地球環境問題 25%削減?

 民主党の鳩山代表が「二酸化炭素を2020年までに1990年比で25%削減する。」とマニュフェストで公約し、7日に改めて表明した。9月22日に国連気候変動首脳級会合でも表明すると言う。

 国連の事務局長やヨーロッパ各国はこぞって絶賛した。
 麻生政権の中期目標(2005年比15%削減、90年基準換算でマイナス8%)を大きく塗り替えるだけでなく、アメリカオバマ大統領が表明している±0%をはるかに超える。また、途上国37ヵ国が日米欧の3極に応諾を要求したCO2削減目標、EU-28%、米国-26%、日本-19%すらも上回る目標だ。

 果たして実現出来る目標なのだろうか。
 方策として①技術開発、②排出抑制、③排出権購入 が考えられる。
①技術開発
 ガソリン自動車を電気自動車に、各家庭の屋根に太陽光発電設備を設置、石炭火力を原子力発電に置き換え、製鉄などの高炉を原子力(高温ガス炉)に置き換え、・・・が考えられるが、この目標を達成するためにはとんでもないコストと時間がかかる。
②排出抑制
 排出量を各企業や家庭に割り当てて自主的に削減させる。割当量を超えた企業や家庭からはペナルティーを徴収する。 なんてことをすれば、高速道路無料化の財源がひねり出せるのかも知れない。しかし、・・・・・工場は当然日本から撤退し、日本は大変な経済危機に陥ってしまう。
③排出権購入
 権利を買って目標を達成する。なんてことをすると、エネルギー効率を高めたい中国やロシアは大喜び。さらに排出権取引市場の覇権を握ろうとしているヨーロッパからも大歓迎される。 しかし、その結果、中国やロシアの生産効率が上がり、日本から資金が流出し(しかもリターンは0)、日本の国力は大きく低下することは必然。

 どの対策をとっても暗い先しか見えて来ない。
 かって、アメリカが自動車の排出ガス規制をするという話があって、日本が一生懸命取り組んだおかげで日本車の技術力が飛躍的に高まった、という歴史はあります。
 しかし、今回の目標はどう考えても効果よりも、危機となるような気がします。
 日本を先頭に世界中が高い目標を設定することになり、競争条件が同じ土俵に乗れるのだったらともかく、方策が見えない目標を表明することに大いに懸念するものです。
 しかも、国民や産業界のコンセンサスの無いまま日本の意思とするのは如何なものでしょうか。
 ぜひ、民主党には、国民の意見を十分聞いて方向性を決めた上で、国際社会にも表明していただきたい。

なお、次を参考とさせていただいた。
1世帯36万円以上の最低負担 「温室ガス25%削減」鳩山発言への懸念
       http://diamond.jp/series/machida/10091/
1兆ドルに膨張する欧州排出権取引市場の凄み http://diamond.jp/series/ecobiz/10004/

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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