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会社法-6 第4回会社法制部会-1

8月25日に第4回会社法制部会が開催され、次が審議された。
1 第1回から第3回までの論点整理と当面のスケジュール
2 (1) 監査役の監査機能;監査役の権限,監査の実効性を確保する仕組み,会計監査人の選解任等に関する議案等及び報酬等の決定
(2) 取締役会の監督機能;社外取締役の選任義務付け,社外取締役の要件見直し

部会資料2 企業統治の在り方に関する検討事項(1)
第1 監査役の監査機能に関する検討事項
1 監査役の権限

(京都大学前田教授)代表取締役の選定・解職決議について監査役に議決権行使させることは,監査役が業務執行の決定に関与するということになり,監査役制度の本質に反する。取締役解任の訴えの提起権を監査役に与えるということは,十分検討に値する。
(東証 静)経営者の暴走を止める機能は、社外取締役に期待するしかない
(経産省奈須野)監査役が非業務執行の取締役を兼ねることができる仕組みを選択できる仕組みを導入すべき。現行の監査役の制度と,さほど劇的に大きな違いがなく、実態に合った仕組み
(日立八丁地)現在の監査役の権限について,現行の法制で特に不足をしているという立法事実はない。
(中央大学野村教授)代表取締役の選定及び解職は業務執行権限を有すべき取締役たちによって担われていくべき
(早稲田上村教授)監査役という名前を残したまま取締役会の構成員にして,監査意見についても整理して,任期も取締役と同じにするというような方向性も考えられる
(日監協築舘会長)日本の監査役制度がきちんと機能しているという状況認識をするかどうかが出発点になる
(名古屋大学中東教授)やれる会社は今ある制度で十分にできている。やれない会社はこのような権限を付したところで,何も変わらないのでは
→先生の御言葉は身にしみます。
(連合逢見)現行の監査役制度では監査機能が十分発揮されていない。代表取締役の選定は,そこまで関与しなくてもいいと思いますが,解職,それから取締役解任の訴えという権限は付与すべき
(同志社伊藤教授)監査役の機能として、コストに見合っただけの不祥事の削減率といいますか,そういうものが達成していればいいという話なのではないかと思います。代表取締役の選定・解職権はいらない
(京都大学斉藤教授)現在の監査役制度で機能している会社もあれば,そうではない会社もある。監査役に選定・解職の権限を与えたからといって,急に何か大きく変わるというものではない
(東京大学藤田教授)現行の監査役の枠組みの中で,監査役に解任権を与えることについて違和感がある
(三原弁護士)代表取締役の解任権が監査役にあるという形になると,会社が非常に混乱する(岩原部会長)代表取締役の選定あるいは解職に関する権限を監査役に与えるということは,監査役制度の本来的な性格からは,やや違和感があるのではないかという御意見が多かった

2 監査の実効性を確保するための仕組み
(名古屋中東教授)監査制度の趣旨が実践されていない会社を言わば底上げするための法の整備は必要。事業報告のに監査役の監査費用についての方針等について,記載させるなど
(経産省奈須野)良いことだからといって一律に義務付けるということは慎重な検討が必要。内部統制委員会とか,コンプライアンス委員会とか,監査委員会類似の仕組みを約3割の企業が導入し、監査役とは別途の監査体制の整備が進められ,企業に過大な負担。監査役が非業務執行の取締役を兼任することができれば,そういった内部統制部門との連携がスムーズに図られて,企業にとってみれば,体制を効率化しつつ実効性を高めることができるというような効果もある
(中央大学野村教授)非業務執行の取締役を兼ねないと監査役は内部監査部門と連携できないのか。監査役が内部監査部門の情報収集能力をうまく活用する形でその監査機能を高めるという方向を議論の本筋に据えて,それを大き
な幹にしていくような形で議論するのがよい
(京都前田教授)監査役は経営陣側がつくった内部統制システムと連携しなければ,自分だけで行う監査,あるいは自分のスタッフだけで行う監査では,実効的な監査は期待できない
(京都斉藤教授)機能の重複,他方では監査役のために働く人材不足が指摘される
(早稲田上村教授)監査役こそ会社法一般について意見を述べるべき。会計監査人の監査の結果の相当性意見はやめた方がいい
(東京神田教授)監査される人がつくったものに全部依存するのは限界がある。監査役の指揮命令に服するようなスタッフなり,体制なりの設置を確保するということが,検討されてしかるべき
(日立八丁地副社長)監査・監督機能の充実強化を図るということであれば,現行の法制に対して改正を加えることに関して,現場としては,立法事実はない
(日監協築舘会長)運用状況について触れることも何らかの制度化が望ましい。法律に決められていないことはむしろ触れないほうが,余計な責任が及ばなくていいということになるんだから,無理に触れなくてもいいんだよというようなアドバイスをする方もいらっしゃる。ここはもうちょっと引き締めていくためにも,何らかの一歩踏み込んだ御検討を頂ければと思います。
→会長は現状の監査役に対して「適法性だけ見ればよいのか」と叱咤激励をされていますね。
(三原弁護士)監査報酬を事業報告の中に記載すると株主を通じたモニタリングが出来る。
(岩原部会長)現在の監査役設置会社の下における内部統制等についての監査役による監査の実効性を上げる必要がある,より良くすべきだという点については,恐らく皆様御異論のないところ

従業員選出監査役
(連合)不祥事の情報が従業員から上がるルートとして、内部通報、公益通報者保護制度、監査役があるが、どれも従業員から信頼されず、従業員選出監査役が望ましい
(中央野村教授)従業員の方がなかなか声を上げにくいという問題については、内部統制システムの一項目として内部告発を容易にするための体制の構築を要求し,その中身は会社ごとに考えさせるというルールを作ることは可能。仮に声を上げたとしても,それを受け止めてしっかりと改善につなげる者が役員の中にいないという問題については社外監査役というのが正にその役を担えるもの。従業員選出監査役の制度に帰着することにはならない。
(三原弁護士)従業員は代表取締役の補助執行者であるために,その監査をする者が監査される者の代表という関係になるとすると,これもねじれ問題になってしまう
→確かに従業員が監査役になったとして経営+従業員の執行状況を監査するのはインセンティブのねじれですね。

3 会計監査人の選解任等に関する議案等及び報酬等の決定権を監査役に付与することの当否
(金融庁古澤課長)「同意権を有するから大丈夫ではないか」という議論については,今の制度が不十分とのスター
トラインと異なる。現在,会計監査人の選任に関しましては,それなりの数の直接の利害対立が見られる。監査役と会計監査人が連携して監査の実を高めていく枠組みを制度的に確保していくという観点からも大切。
(東京田中教授)同意権と提案権があれば,それはもう決定権と実質変わらない。その権限を実効的に行使できない状況があるとすると,それはやはり法律の問題というよりは事実の問題。決定権を与えるのは業務執行だという議論は、そうすることによって監査役が実効的に権限を行使できるかという観点から判断すべきで,制度的に報酬の決定は業務執行だからできない,というような類の問題ではない。
(日立)このインセンティブのねじれとして議論されている問題も,監査役が持っている権能を,会計監査人と連携しながら十分発揮して,利益相反のリスクを排除するということは可能になっている
(日監協)仮に監査役の同意権から決定権ということになっていったときには,全く自分の独断で目をつぶって決めるということはまずはないはずで,会計監査人の監査計画を聴き,そして経理部門の意見を聴き,そして判断をしていくということになりますので,私は監査役というのはそれなりに合理的な判断ができる立場にあるし,心構えもあるのではないかと,そんなふうに思っています。
(早稲田上村教授)代表取締役の選任権をよこせ,解任の訴えもよこせ、会計監査人の選任の決定権もよこせと言って,任期は4年だと言う。監査役の横暴をチェックするための第二監査役が必要なのではないか
(名古屋中東教授)会計監査人に対する報酬は監査費用だとすると、期中で監査役が何かイレギュラーなことを発見した場合に,追加してその会社の会計監査人に何かやってもらいたいということになったときに,別にこれを執行部が決めなくてもそのままやってもらって,監査費用として会社に払わせればよい。最初から監査役が会計監査人の報酬を全部決めるのがいいという考えもあり得る。
(日監協)経理部門とそれから会計監査人が,当該年度の会計監査計画の策定のために,どういうことを重点にしながら,どういうスケジュールでやっていくかという計画を詰めていきます。その過程で何度も何度もすり合わせがあるわけです。どれだけの人数と時間が投入されて,どういうランクの人たちが投入されるかということも決まった上で会計監査計画が仕上がり,それに基づいて年度の監査報酬が決まるということになります。
それが,経営執行部から監査役のほうに回ってきまして,議論した上で同意をするという流れになっていると思います。中東幹事がおっしゃられた何かイベントが起きて,事件があって,追加的に年度の途中で調査する必要が生じたときにどうなるのかということですが,それはだれに調査してもらうかということから始まりますが,仮に同じ会計監査人に調査してもらおうというときには,年度の計画にオンされる業務ですから,当然,そのための費用
が発生しますし,支払わなければいけない。その場合には,会社法の建て付けですと,監査役が必要と思う調査については,それを執行部に請求することができる。
→監査役が自分の財布から会計監査費用を支払うとすれば、自ずから真剣になりますね。非常に要求レベルの高いご提案です。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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