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監査役の覚悟10 公認会計士対特捜検察

会計監査人の仕事を調べていると、「公認会計士対特捜検察」というすごい本に出会いました。

公認会計士が有価証券報告書虚偽記載容疑で東京地検特捜部に逮捕され有罪判決を受けた。
特捜検察が公認会計士を立件しようと狙いを定め、その狙いに応じた事件シナリオをつくり、そのでっち上げたシナリオに従った供述調書に署名を強要し、公認会計士を犯人に仕立て上げた事件だが、大阪地検での厚生労働省の裁判と同じく検察のやらせのようだ。

P214 日本の裁判での起訴有罪率は99.9%である。自白調書なるものは被疑者が自白するものではなく、検察官の作成した自白調書に署名させられているのであり、この結果、完璧な関係者の供述が出来上がる。裁判官は客観証拠を重視し、関係者の自白調書に認められる矛盾や変遷を見逃すべきではないが、検察の作成した供述調書や証言にあえて疑問を持つ動機もなく、裁判所は有罪判決を出さざるを得ない。

特捜検事の冤罪事件について興味深いが、今回はこの本に出てくる公認会計士としての視点について学ぶ事とする。

P68 公認会計士は非公開会社の決算書を調査して、企業会計原則に従い修正する。決算書がそのままの状態で適正意見(監査意見)をつけることが出来る非上場のオーナー会社など、まず皆無である。
 企業会計原則に準拠していない決算書を粉飾決算と定義するのであれば、監査意見の付いていないほとんどの非上場会社の決算書は粉飾決算なのである。
 非上場会社の決算は税務会計により行われており、税務会計で出た利益を期間損益の適正表示を目的とする企業会計原則で修正すると、ほぼ例外なく利益は減少する。

・・・そうですか、上場時の監査ってのは会計の専門知識がより要求されますね。

P70 監査法人の受注競争は熾烈で、我々の監査法人が受注出来るかどうかは全く予断を許さなかった。他の有力監査法人も受注を狙って攻勢をかけていた。・・・受注を継続するために甘く見るインセンティブが働きかねませんね

P88 「先生、何でうちの株はこんなに安いんですかね。」
「株価は利益の奴隷である。」

・・・だから利益を実態以上に良く見せたいと思うのですか

P106 新規事業というのは、当社にとっての新規事業に過ぎず、それを本業とする企業と競争して打ち勝てる訳がない。本業の優位性を生かすことの出来ない新規事業が成功することなどありえない。
・・・名言ですね。しかし、隣の芝生は青々と見えて日常の苦労は見えないんですよね。

P206 監査対象会社の業績が悪くなり、経営が不安定になると監査契約を解除する監査法人がある。大手の監査法人は皆そうで、監査リスクが高くなるので、危ない監査には近づきたくない。
経営の不安定な会社ほど監査の意義が高いのであり、監査契約を解除すると言うのはプロとしての責任回避。
大手の監査法人が断れば中小や個人の公認会計士が監査を行わざるを得ず、当然監査の質が悪くなる

・・・リスクの兆候があれば当然公表する義務があるのでは

P207 会社が監査法人を騙す場合は許す事が出来ない。公認会計士は捜査機関ではなく、強制捜査権も反面調査権もない。会社との信頼関係が崩れれば、公認会計士監査は成立たない。
・・・正当な調査が出来ない疑いがある時は、どうすべきなのか・・・

P214 粉飾決算であれば、公認会計士の責任を免れるものではなく、「粉飾を知らなかった、発見出来なかった」と言うのであれば、公認会計士の存在意義は認められない。
・・・監査役も同じですね・・・

P223 そもそも日本には刑事事件で勝てる弁護士など存在しない。弁護士とは被告人の弁護をする人ではなく、被告人の行う無罪証明を公判の場で司法用語に翻訳する通訳以上の機能を持たない。私以外の誰も私の無罪を助けてくれる人などおらず、全て自分でやるしかない。
・・・全て自分で証明し、自分で責任を取ると言うのは、覚悟がいりますね・・・

P328 マスコミとの接触を弁護士は嫌がる。マスコミ報道による法廷外での判決への世論形成を裁判所が嫌い、心象が悪くなると言う。
一方で、裁判官は被告人の事件の記事をよく読んでいる。裁判官も国民の声が怖いので、国民世論に大きく影響される。裁判所がマスコミを嫌がるのであれば、被告人はむしろマスコミをうまく利用すべき。

・・・アメリカでは記者会見は当然の事かもしれませんが、日本では、世論の影響は強いが、それを仕組むと、心象に悪影響する、という所でしょうか。・・・

その公認会計士の意見やブログがありました。
私を有罪に追い込んだ東京地検特捜部の「供述証拠」改竄「復讐するは我にあり」
最高裁上告棄却を受けて
細野祐二事務所

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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