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排出権という名の魔物

欧米で排出権が盗まれる事件が発生した。
物体ではなく、権利が盗まれるとはどういうことなのか。
まずは2009年黒木亮著「排出権商人」を読むことにする。
各国の思惑が、どろどろに交錯し、お人好しの日本が食い物にされているのが現実のようだ。

「排出権商人」より
京都議定書
・目標を達成できずに排出権を購入しなければいけない負け組みは日本、カナダ、ニュージーランドの三国
・日本はEUとアメリカに嵌められた。
・アメリカは7%の削減をすると言って、日本に6%を飲ませ、土壇場で離脱した。
・クリントンは京都議定書に署名したが、上院で多数を占めている共和党に否決されることを見越していた。
・排出権を欧米の金融機関やヘッジファンドが日本に売りつけている。
・日本は条約のネーミングライト(命名権)を1兆2千億円で買った事になる。
・CDMの方法論を複雑化すればするほど、UNFCCC(国連気候変動枠組み条約事務局)やコンサルが儲かる。
・欧州の3つの認証機関に案件が集中(日本の認証機関は仕組み作りにも関与せず劣後)

中国のスタンス
・資金は日本が提供して、排出権という実体のない権利を日本に売る。
・まるで空から月餅が降って来る様な話。空気が金に化けて大金持ちになれる。
・しかし、今から排出権を売って設備を効率化するのは得策か。
・中国は排出量削減義務を負っていないが、今後もそのままかは分からない。
・今は効率化せずにCO2を出しっぱなしにして、それをベースに削減義務を受け入れたら良い。
・一旦合意したことでも気に食わないことがあると平気で蒸し返してくる。
・中国じゃ、冗談みたいなことが時々起こる。
・共産党の人事考課に'環境’という項目が入ったため、急に排出権取引に積極的になった。

CDM案件
・風力プロジェクト、豚舎メタン回収、炭鉱メタン回収、巨大なごみ集積場からのメタン回収・・・
・フロン回収プロジェクト・・製品が売れていないのに、その何倍も儲かる排出権のために不要な製品を作る?
・CCS(CO2の地中貯蔵)を認めると市場の混乱をもたらす。排出権を高く売りたいので大規模新技術は認めない。

排出事業者
・EUでは発電所や工場ごとに排出許容量が割り振られ、超過すると1tにつき40ユーロの罰金が科せられる。
・それを回避するために市場から排出権を購入する。
・原油が値上がりすれば石炭消費が多くなるので排出権は高くなり(上限40ユーロ)、景気が悪くなれば排出量が下がるので排出権は暴落する。
・日本でも電力供給入札で排出係数を課してくるユーザーが多くなった。

感想
排出権取引とは、地球環境を改善する仕組みではなく、欧米のハゲタカファンドや中国の投資家を儲けさせる仕組み。
そんなもののために踊らされている日本はピエロに見える。
この本のエピローグに

「地球温暖化問題は、冷戦が終了し仕事がなくなった科学者たちを大量に抱えた欧米諸国が、国際的影響力の拡大、新たな商売のネタ、中東へのエネルギー依存度の低減などを狙ってでっち上げた『世紀のペテン』である。
そこに、クリ-ン・エネルギーであるLNGや原子力の関係者、国連官僚、認証機関、コンサルタント、金融機関などが乗っかったのだ。
当面排出権やサブプライム問題に端を発する世界経済低迷の救世主として脚光を浴びる。しかし、2020年ごろには二酸化炭素が増えても気温がほとんど上昇しないことが明らかになり、温暖化問題見直し論が台頭する。
やがて世界各地で寒冷化による農作物や森林漁業資源に対する被害が発生し、温暖化問題バブルは崩壊する。」

果てさて、ペテンだとすると、それに踊らされた代償はいかほどに付くのか・・・・

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プロフィール

新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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