内部統制 何でこんな労力とコストを掛けてまで・・・

9月16日に日本監査役協会の研修会があり、児島幸良弁護士より「財務報告に係る内部統制」についての講演をお聞きしたが、それを踏まえての考察

 内部統制に会社法によるものと金商法によるものがある。
 いずれもエンロンやワールドコムの粉飾決算によりアメリカで2002年に企業改革法(所謂SOX法サーベンス・オクスレー法)が制定されたが、日本でも銀行の不正融資によるバブルとその崩壊、ライブドア問題などから、2005年(H17)に商法より分離して会社法が制定され、内部統制システムの整備が定められた。
 また、金商法でも財務報告に係る内部統制報告書の提出と監査法人による監査が2009年(H21)より義務付けられた。(所謂J-SOX法)

 内部統制とは会社法362条に「取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための仕組み」と規定されているが、法を守るのは国民として当たり前の義務であり、法を守る仕組みを作れ、と法で規定しなければいけないとは情けない世の中になったものだ。
 法の網をかいくぐって大儲けしようとする輩が一部にいるものだから、正直者の会社まで迷惑することになる。
 しかも、財務報告の内部統制における監査法人の監査結果は「財務諸表が適正に表示していないと信じさせる事項が全ての点において認められなかった。」といった責任逃れ的なものであり、こんな物の為に大変な労力とコストを掛けなければいけない事に、憤りを覚える。

 しかし、どうせやらなければいけないのならば前向きに対応することとしたい。
 児島弁護士の早稲田大学の経験から、学生に試験だけで終わるのでなく採点までさせると非常にレベルアップするそうだ。
 J-SOX法で経営者の自己評価を求めているが、やった結果を人から指摘されると守りの姿勢になったり反発だけが残り改善につながらないが、自己評価することによって自ら問題点を見つけて自律的に改善するようになる。 そう言った事を期待しているそうだ。
 内部統制制度も、今はやらされ感が強いような気がするが、会社が更によくなろうとする努力の過程と結果を世間の皆様に知ってもらうよい機会と捕らえ、積極的に取り組み開示するようにしていきたいものだ。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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