監査役の覚悟21 株主への対応

株主について書いたブログに対して、別府様から次のコメントを頂きました。

 「株主とは一体、何ぞや?」を真剣に考えておられることに敬意を表します。
 私は、「無視してはいけない、しかし、過剰に反応してもいけない相手」と思っています。株主は千差万別ですから。
 会社は、当事者(経営者、監査役会、社員)が責任を持って運営し、社会に貢献すべき組織です。
 当事者中心の経営は得てして社長絶対のワンマン経営に陥りやすくなりますので、これを監査役会がしっかりと牽制している、と株主に知らせて安心してもらうことが肝要です。
 株主から見れば、監査役会が唯一の頼みの綱です。
 監査役会が機能しておれば、ガバナンスは大丈夫、思いもかけないサプライズ(不祥事、経営破たんなど)は生じないと信頼できますので。
 問題は、監査役会が実際に機能しているのか、機能していることを外部の方が知りえるような情報が発信されているのか、です。
 監査役会の活動を、事業報告、アニュアルレポート、コーポレート・ガバナンス報告書で外部へ発信する、社内では定期発信、社内報などを通じて社員へ伝える努力が第一歩と思います。
 黙って座っているだけで、理解してもらいたい、というのでは、職務放棄です。


確かに、監査役は1年に一度株主総会で監査報告を行うのが大きな仕事であり、普通は特に問題はないので、「報告すべき重要な問題はありませんでした。」とだけお知らせしているのが現状です。
実際には監査報告に至るまでには、各種会議出席、往査、書類審査など様々な活動を行い、必要な事はその場で注意やアドバイスを行うとともに、経営にまで知らせるべき事は報告し改善を求めています。
もちろん法律や定款に違反することがあれば法律に基づいた措置が必要ですが、通常は株主に対して監査活動の細かい内容はお知らせしていません。
その結果として、閑散役だと思われ、機能していないと言われ、いろいろな改革案が議論されています。
私としては、監査役は充分機能しており、現在の監査役制度は適切な仕組みだと思っていますが、陰働きで会社に貢献するのが美徳と思い、細かい指摘や改善された問題点などは、お客さまにも株主はもちろん、社内の他部門にも報告していません。
ご指摘のように、監査役の実施している監査活動をお知らせすると共に、問題があったときに、毅然と対処された監査役の実例を整理し、紹介して行く事により、監査活動が評価され、よりご安心頂けるのかと思います。
ただ、実際に大きな問題に直面したときに、本当に毅然とした対処が出来るのかについては、直面して見なければ分からない、と言うのが本音です。そういったときに機能してこその監査役であり、次回からは監査役の有効性について考えて見ます。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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