永遠のゼロ

百田尚樹(ひゃくたなおき)氏の「永遠のゼロ」を読む。
永遠のゼロ
司法試験を4年連続で落ちてニート生活をおくる健太郎は、姉から頼まれてゼロ戦パイロットだったと言う宮部久蔵のことを調べ始める。
祖父を知っていると言う人を一人ずつ訪ねて聞くと、祖父は臆病者だったと言う人もいれば、非常に優秀なパイロットだったと言う人もいる。
彼は出征直前に結婚して一夜を共にした妻と、生まれた子どものために、絶対に生きて帰ると心に誓い、人に隠れて身体を鍛え、超人的な飛行技術を習得し、そして臆病者と言われるほどに周りを警戒して戦った。
普通は撃墜した機数を自慢するものだが、宮部は敵を何機落としたかではなく、自分が落とされないように必死で戦う。
しかし、終戦間際の狂気の中で、特攻隊員を訓練し、援護して敵艦近くに誘導する任務を続けるうちに、耐え切れなくなり、自ら特攻に志願して敵艦に突入する。
零戦

この戦争の狂気の中で、自らを律して正しいと思う事を貫く事は出来るものだろうか。
監査役の仕事も然り。
会社全体が代表取締役の指揮の下、同じ方向に向けて走っているときに、その方向性ややり方に疑義があったら、監査役は自らを律し、一人で会社の方向性に意見を挟み、正していく事は出来るだろうか。

真珠湾攻撃のときに、特殊潜航艇5隻が真珠湾に突入し、すべて生還しなかった。
戦死した9人は「九軍神」として称えられ、その実家には村人や子ども達が大勢列を成して、英雄を称えたそうだ。
しかし、湾口で座礁した酒巻少尉は捕虜となり、「非国民」「なぜ自決しなかった」という嫌がらせの手紙が全国から舞い込んだ。
ここまでは、日本の戦前教育が間違っていたと言うのかも知れない。しかし、その後だ。
戦後、「九軍神」は「戦争犯罪人」とされ、実家は「戦争犯罪人」を出した家として、村人たちから白眼視された。

何が正しいのか、何を基準とすべきなのか、激変の世の中にあって、その尺度はまだまだ変遷して行くと思われる。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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