個の力とチーム力

ブラジルワールドカップがドイツの優勝で終わった。
MVPが優勝チームからではなく、負けたアルゼンチンから出たと言う事は、ドイツチームにピカ一と言う選手がいなかったけれどもチーム力で勝ったということなのだろうか。
(もっともなぜメッシなのかという疑問というか疑念が残る。得点から言えばコロンビアのロドリゲス選手、ドイツのミューラー選手の方が上回っており、決勝でのメッシの外したシュートが印象に強いのに・・・)
しかし、今回観戦していて、圧倒的な個の力を感じたのは私だけではないだろう。

日本VSコートジボアール
前半16分、左サイドの長友選手のスローインを香川選手が長友選手に戻し、長友選手から本田選手にパスが通った。
本田選手はこれを受けると、左足で豪快な一撃を相手ゴールに突き刺した。
本田復活!!! 日本の快進撃が開始された! とそう思った。
しかし・・・、
後半62分にFWディディエ・ドログバ選手がベンチから投入されると、会場の雰囲気が一変した。
テレビで見ていても今までと違った緊張感が伝わってくる。
後半64分、右サイドのオーリエ選手のクロスを、ゴール前に走り込んだボニ選手がヘッドで合わされて同点。
さらにその2分後、再びオーリエ選手からジェルビーニョ選手に速いクロスボールをパスされ、近い距離からヘッドで決められた。
何なんだ、この選手の動きは。前半とまるで違う。

2005年10月、06年ドイツ大会の本大会進出を決めた試合の後、マイクを手にしたドログバは、更衣室でチーム全員と一緒に、生中継のテレビカメラに向かってひざまずき、内戦をやめるよう訴えた。
カメラに向かってドログバは、
「コートジボワール市民の皆さん、北部出身の、南部の、中部の、そして西部出身の皆さん、私たちはこうやってひざまずき皆さんに懇願します。許し合ってください。コートジボワールほどの偉大な国がいつまでも混乱し続けるわけにはいきません。武器を置いて、選挙を実施してください。そうすれば全てが良くなります」
と訴え、これが大きなきっかけとなって、1週間以内に戦闘が止まったそうだ。

さらに2007年6月、アフリカ選手権予選の対マダガスカル戦は当初、南部アビジャンで予定されていたが、ドログバ自らが大統領に直訴し、北部にある反政府軍の拠点ブアケでの開催に変更。南部出身者でしめられていた政府首脳も、敵対する北部の街を訪れ、出身地に関係なく「コートジボワール」を応援し、そしてドログバたちはマダガスカルを5-0で下した。

試合では、ドログバを警戒して数人がガードを固める。
しかしドログバは日本のガードを蹴散らし、まるで前に誰もいないかのごとく、わが道を進む。
そして、前半はばらばらだった仲間がドログバの動きに呼応して、キビキビと一体となって動き、結果を出す。
素晴らしい個の力とチーム力。

一方で、ブラジルネイマール選手
ボールを持ったらドリブルのスピードも速く、右に蹴ったように見せて逆を突いたり、数人の足の間を抜いたり、キーパーの頭上をホワーンと抜いたり、巧みな足技は神技とも言える。
今回のブラジルチームは非常に若いが、ネイマール選手の技術力でぐいぐいと引っ張り、決勝リーグに進んだ。
コロンビア戦もネイマール選手のコーナーキックから先取点を奪う。
しかし、終了間際にネイマール選手はスニガ選手の膝蹴りを背中に受け、全治4週間の怪我を受ける。
ブラジルは準決勝進出を決めたが、ネイマール選手のいないブラジルは、動きがばらばらで、決定力も欠け、ドイツになんと1-7で完敗してしまう。
個の力の偉大さを、逆の角度から見る結果となった。

勝つためには、チームの力を高め、連携した動きをスピード感を持って正確に行う必要がある。
しかし、それだけでは世界のレベルを突破できない。
突出した個の力、スーパースターがスーパープレイを見せて、チームがそれに奮い立って150%の力を発揮する。
何が日本に欠けているのか。
ドログバの威厳に満ちた顔力、強い意思を表す眼力、目標を瞬時に定める決断力、やり通す集中力と圧倒的な体力。
全てを日本は鍛え直す必要があるのではないだろうか。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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