鬱の時代

監査役全国会議 文化講演 五木寛之 「いまを生きる力」

日本は50年間躁の時代が続いた。
戦争が終わって食べ物がなかったけれど子どもたちの目は輝いていた。
東京オリンピック、新幹線、大阪万博、高度成長、所得倍増、・・・とみんな上を向いて努力していた。
今、若い人たちは心療内科というところに通っている。
私たちの時代には考えられないことだが、悪びれずにファッションのように行き、「寝付けない」「すっきり起きれない」「起きても今日はがんばるぞという気持にならない」「疲れる」・・・といった心の病を30分から1時間聞いてもらうことですっきりし、薬を処方してもらうことで躁になる。
心が病んでいる若者が多いが、純粋な人に多い。
彼らが弱くなったのではなく、時代が病んでいるのだ。
躁の時代が終わって、長い鬱の時代が訪れている。
中国では悒(ゆう)と言い、すべてが素晴らしい状態がベストではなく、悒があってこそ成り立つ。
韓国では恨(こん)と言い、人間が生まれたときから抱えている性。気力がなくなり、すべてが妬ましく思えるときが大人になると訪れる。しかし、それを避けてはいけない。じっと背中を丸めて耐え、フーーッとため息を何度かつくと少し戻る事が出来る。
ロシアではトスカ・・・
鬱とは、本来、草木が茂っている様子のことであり、転じて物事が盛んな様子を表す。
その伸びようとするものに、蓋をすることにより、エネルギーの行き場を失い、内にこもって憂鬱となる。
鬱と対峙するのではなく、その状況を受入れる事。
兼六園で雪吊りをするが、あれは観光のためではなく、枝が雪の重みで折れるのを避けるため。
折れる枝は太い枝でも、細い枝でも、長い枝でもない。
堅くて曲がらない枝が折れる。しなやかにしなっていくことが肝要。

そんなような話だったと思います。
自分も鬱かなーと思うことがあるので、話をメモっていたのですが、メモった紙を捨ててしまい、さらに会議の議事録をパソコンで整理していたものを一瞬で消してしまい、本当に鬱、鬱、鬱
会社の中でも前と上を向いて進んでいたのが、一線を退き、目標を失ったときから老人性の鬱が始まるような気がする。
そんな時に、それでも頑張るぞーと張り切ると、さらに大きな反動が訪れ一層ひどい鬱になる。
今を受入れ、立ち止まって丸まってフーーっとため息をついてしなやかに生きて行こう。

テーマ : ビジネス
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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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