コンビニ人間

今年の芥川賞受賞作である村田沙耶香の「コンビニ人間」を読んだ。

古倉恵子は、子供の頃に、周りで喧嘩が始まって「誰か喧嘩を止めろ」と言われると、喧嘩している子供をスコップで思いっきり叩いて止めさせるなど、周囲から「変わった子」と思われていた。
 公園で小鳥が死んでいると、子供たちは皆泣いてお墓を作ろうといったが、恵子は「お父さんが焼き鳥が好きだから、持って帰って食べよう」と言った。 《きわめて直観的合理的な考え方をする子供だった。》
 しかし、自らの言動や行動が周囲を困惑させてしまうため、恵子は黙っていたり、言われたことをするだけにするようなった。
大きくなって、恵子は、コンビニのバイトに出会い、マニュアルで全て行動する仕事を天職と感じるようになり、大学時代から18年コンビニで働き続け、話し方も服装も皆に合わせるようにすることで、異質な自分を出さないように心掛けていた。
 しかし、就職も恋愛もせずに36歳となった恵子のことを、周囲は再び奇異に感じるようになる。
恵子は社会から排除されないように、同じく社会と同化出来ない白羽と偽装同棲することによって、恋愛をしないことへの言い訳を手に入れる。・・・・

日本社会では、皆同じ思考であることが求められます。
女子高校生は制服を着て、同じ髪形、同じシャンプーを使って、皆と同化しようとします。
男子学生も長髪が流行れば皆髪を伸ばし、就活が始まると、全員紺スーツに身を固めます。
社会人も会社の風土に溶け込むことを要求され、トップの考えや意向に従って同じ方向性で努力することが求められ、出る杭は打たれて丸くなり、特徴のない平均値社会が構成されて、平和が保たれてきたわけです。
しかし、それでよいのか、平均値社会で日本は生き残れるのか。
異質な個性を活かすことで、社会も会社もダイナミックな動きが出来てくるのではないか。
この小説は、異質なものを排除する日本社会に対する警告に感じたのは、私自身が異質だからでしょうか。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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