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国の形

スペインのカタルーニャ地方が独立しそうだ。
州民選挙で圧倒的多数で独立が支持され、独立宣言することになるようだが、スペインは容易に認めないだろうからこれからすったもんだするだろう。
なぜ独立するのか、そして国とは何なのか。

明治時代の中頃、富山県は石川県の一部だった。
富山地域は急流河川が数多くあり、大雨が降っては大洪水が発生して家も田畑も壊滅状態になり、収支的には大赤字の状況だった。
石川県は道路整備を優先して洪水対策の予算をなかなかつけようとしなかったため、富山地域は独立して予算を自由に使えるようにした。
そして洪水対策としての数年分の県予算を治水事業につぎ込むとともに、治水事業と発電事業と観光事業を一体に行う富山地方鉄道を開設して、安全で豊かな富山県を作っていった。

国とはそもそも何なのか。
人間は仕事を分業することによってさまざまなものやサービスを生み出す社会を形成することによって非常に効率的な生活を営んでいる。
そのため、国や県・市などの行政単位は、ある程度の大きさを持つ必要があり、明治21年には71,314もの市町村があったそうだが、「明治の大合併」によって15,859になり、「昭和の大合併」によって3,472に、さらに「平成の大合併」によって1,821に統合された。
私の住んでいる富山市も、平成17年に、富山市(旧市)、大沢野町、大山町、八尾町、婦中町、山田村、細入村の7市町村が合併し、現在の富山市が発足した。
昔に比べると道路などの整備が進んで都市間移動時間は圧倒的に短くなり、インターネットの普及によって役所に行かなくても社会手続きは済ませられる技術が進歩したため、行政単位はより大きくしたほうが効率的なのだろう。
市長や議員の給料、病院や学校、葬儀場など公共設備の運営コストは行政単位が大きいほど有利になる。

しかし、先の富山県が石川県から分県したように、100人のうち80人が同じ考えを持っていても、300人の組織の中に入ると80人は少数意見となって否決されるため、意見が対立する場合は考え方の近い人たちで独立運動を起こすことになる。
7つの市町村が合併して出来た富山市でも、富山駅周辺の開発は進んでいるが、各町村それぞれにあった文化ホールが休廃止されるなど、必ずしも全員が合併して良かったと思っているわけではない。
大きな組織とすることによる効率化と、自分たちの考え方や生活文化の違いによる線引きとを天秤にかけて、国や行政区域が決まっていくのだろう。

ただ、世界を見渡すと、そういった最適な形を目指して国が形成されているのではなく、力でねじ伏せたり、宗教による対立が続いていたりと、国の成立ちと言うのは非常に複雑な状況だ。
スペインのカタルーニャ地方は、経済規模がポルトガルやフィンランドを上回り、言語もカタルーニャ語を使っているなど特有の文化圏を形成している。
経済的規模からも文化的な違いを見ても、独立運動が起こるのは必然に思えるが、スペイン国内にはバスク地方の独立運動も根強く、カタルーニャの独立を認めると他への波及が起こるのは必然であり、スペイン政府は独立を問う住民選挙への弾圧や、自治州としての自治権の制限などの圧力を強めて、独立を回避しようとしている。
国際的にもイギリスにおけるスコットランド、セルビアのコソボ、イスラエルのパレスチナなど多くの独立運動が続いている。
国や行政組織の形は、いろいろな要素によって、これからも絶え間なくダイナミックに変わっていくと考えた方がよさそうだ。

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対立と独立

以下、対立や独立について、ご参考までに投稿いたします。
私は昭和57年3月慶應義塾大学を卒業いたしました。
大学時代に忘れられない授業があります。その一つが、鳥居教授の統計学でした。最初の授業で鳥居教授は「私は、学生運動の闘士だった」「石川塾長は、当時学生部長で私たちを取り締まる側だった。現在、取り締った側と取り締われた側が一緒になって学生に教えている」という内容の話でした。
卒業後だいぶ経って、石川さんから鳥居さんに塾長のバトンが渡されことを知った時、私は心の中で「いい大学を出た」と誇りに思いました。対立することを恐れてはいけない。お互いが理解し合い妥協点を見出して前進していく。「己は相手と共にある」ということだと思います。
成長や発展には、対立や独立が付きまといます。それが妥協や協調によって昇華され、次の発展段階へとつながっていくのでしょう。

プロフィール

新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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