UAEの原発入札

昨年12月27日にUAEの原子力発電所の入札結果が発表され、韓国企業連合が落札し、日米合同の日立&GE連合、フランスのアレバは涙を飲んだ。
フランスはサルコジ大統領が足を運び、軍事基地やルーブル美術館分館の建設を提案するなど、国を挙げて受注獲得にまい進し、最有力と目されていたが、大逆転となった。フィンランドでのEPR(新型炉)建設がトラブッていることも敗因にあると思う。
韓国の勝因として
①何といっても140万kW4基で約200万ドルと言った安さ(日本勢は赤字確実だろうと負惜しみを言っているが)
②稼働率90%以上の実績(日本は60%台という情けなさ)
③運転まで一貫して受ける国を挙げての協力体制(日本が受けたら一体誰が運転していたのか)

EP Reportに東大の田中教授が書いておられる。
 韓国は国益にとって原子力がきわめて重要であるとの認識に立ち、自国での原子力開発だけでなく、世界進出に国を挙げて取組んでいる。人材育成に大学、研究機関が積極的に取組み、IAEAなどの国際機関にも積極的に人を送り込む。
 さらには相手国の文化を理解しようとする努力、石油購入、いざというときの軍事協力などUAE国家への貢献度が違う。 日本は世界の原発5メーカーの内、3メーカーが存在する原発大国だが、生き残るためには
a わが国の原子力政策及び原子力外交政策の明確化と実行
b 真のオールジャパン体制の構築と諸問題の解決
c そこでの電力会社の重要性の認識
d 国内3メーカー体制および国際連携のメリットの追及
e 燃料リサイクルの完結と世界的な観点からの将来計画の検討
f 原子力発電所稼働率の向上と合理的、経済的な運転・保守システムの国際展開
g 大学及び研究機関での人材育成、研究開発のパラダイム変換と国際性向上
h 米国および核燃料サイクル先進国であるフランスとの協力
が必要である。

私も田中教授の意見に大賛成である。
韓国の意思決定と実行のスピードには原発だけでなく、驚かされることが多い。
インターネットの普及初期にADSLでの接続を全国大でやったのは世界の中で韓国が抜きん出て早かったし、石炭からガスに転換すべしと決めたら、全国にガスパイプラインを張り巡らすし、製鉄も新日鉄より効率が1割以上高いとも聞くし、うかうかしていると、日本は世界の受注競争で韓国の後塵を拝し続けるのではないだろうか。
現実化しているものとして、液晶テレビはLEDによる薄型化が韓国に遅れを取りサムソンがトップシェア、半導体もサムソンがトップ、そして自動車も現代がシェアを大きく拡大している。

監査は企業が存続していくためのチェック機関ではあるが、政策のスピードと実行力の差で日本全体が沈下すると、企業が適法に処理しているかどうか、どころではない。
日本が巻き返すには、国策が正しい方向を向いてぶれずに迅速に執行されているか、それこそ政治家や役人が善管注意義務を果たしているのかを、誰かが大きな目で監査する必要があるのではないだろうか。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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