貯蓄から投資へ?

月刊監査役3月号に、奇しくも同じ論調の記事が巻頭より2つ掲載されている。

「羅針盤 『健全な資本市場の育成と健全な企業経営』」 北海道大学兼田教授
日本の個人金融資産は1410兆円だが、上場株式及び投資信託の割合は6.9%と低い。
上場会社がコーポレート・ガバナンスの体制を構築し、情報開示を進め、健全な資本市場を形成していくべき

「東証『上場制度整備実行計画2009』の概要」 専修大学松岡教授
コーポレートガバナンスの強化は良質なリスクマネーを集める上で不可欠
貯蓄から投資への流れと、コーポレート・ガバナンスの強化は密接不可分の関係

コーポレートガバナンスを強化する流れは、国際的金融市場から求められているのかと思っていたが、日本のタンス預金を株式市場に向けさせるため、との論調である。
しかし、正しい経営がなされて正直に開示されたら、爺さん婆さんはタンス預金を投資しようかなー、と考えるのではなく、儲かると思って投資するのではないだろうか。
だから、各企業および日本経済が発展しなければ、爺さん婆さんの投資インセンティブが働くことはあり得ない。
日本は人口も、投資も、百貨店売上高も縮小に向かっている状況において、貯蓄から投資への流れが大きくなる事は期待できない。
パイが大きくなってこその資本市場が発展するのではないのだろうか。
もちろん信用が大前提でありコーポレートガバナンスを強化することは必要だろうが、必要以上に規制を強化して企業や日本経済の活力をそぐようなことは、あってはならない。

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新米監査役

Author:新米監査役
常勤監査役を7年間勤めさせて頂きましたが、平成28年6月の株主総会で退任しました。
監査役として悩み検討したことを「監査役の覚悟」を7人の共著で出版させて頂き、感謝しております。
なお、現在は某社の非常勤社外取締役と某校の非常勤監事を務めており、経営のあり方について考える立場にある事、「監査役の覚悟」で「新米監査役のつぶやき」管理人と自己紹介している事から、このブログを継続させて頂きます。
ブレーキはより速く走るためにある、とシュンペーターが言ったように、企業の永続的発展のために、監査・監督について、今後も考えていきたいと思います。
ご指導の程どうぞよろしくお願いします。

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